HOME > 参考ページ > 助成金受給ストーリー

助成金受給ストーリー

助成金受給ストーリー1: 育児休業を取得する社員がはじめて出たケース

 

【A興業】
A興業は社員30名の企業です。
ある日、林社長は入社8年目の女性社員田中さんが妊娠したとの噂を聞きました。まだ田中さんから直接、妊娠の話は聞いていませんが、出産後も仕事を続けていきたいと同僚に話しているらしいのです。田中さんは経理部でもベテラン社員、今後も活躍を期待する社員です。
本人と話し合う前に社会保険労務士に相談してみることにしました。

 

林社長
shachou2
先生、当社では社員が出産というケースが今までなかったので、どうしたらいいのかよくわからないのです。田中さんには今後もぜひとも頑張って頂きたいと思っています。
育児休業の間の処遇などもどのようにしたらいいのでしょう?
社労士
sensei5
8週間の産後休業に続き、育児休業は子が1歳になるまで、保育所に入れないなどの特定の理由がある場合には1歳半まで取得できます。
育児休業中は、会社が給与を払わなくても、本人には雇用保険から保障があるのです。育児休業中の給付は30%(育児休業基本給付金)、復帰6ヶ月後に20%(育児休業者職場復帰給付金)、あわせて50%に平成19年度から引き上げられています。それから育児休業中の社会保険料は労使ともに免除されますよ。一般的には育児休業中の賃金は無給という企業が多いのですが、林社長は、別に、育児休業中の従業員に給料を一部出すことをお考えですか?
林社長 従業員が休業の間も安心して生活できるように、と思っていますが。雇用保険の給付から50%とすれば、差額のうち一部補助を検討してみようと思います。
社労士
sensei9
それなら、会社が育児休業中の経済的支援を行った場合の助成制度が平成19年度からできたのですよ。(育児休業取得促進等助成金(育児休業取得促進措置)
また、完全な休業ではなくて、働く時間を短くしたり、日数を減らして育児と仕事を両立したいという場合も、企業が経済的支援をすればその3/4が助成の対象になります。(育児休業取得促進等助成金(短時間勤務促進措置)
林社長
shachou3
なるほど、会社の負担少なく、従業員を助けられるのか。
それに完全な休業でなく、短時間勤務という選択肢も検討の余地がありそうです。うまく復帰してもらえるような方法を会社も考えなければいけないですね。
社労士
sensei5
長い間完全に仕事から離れてしまうと、復帰しにくくなってしまうことも考えられますが、職場復帰するための講習を従業員に受けさせた場合の助成金(両立支援レベルアップ助成金(休業中能力アップコース))というのもあります。これに限らず今、政府は少子化対策に力を入れています。企業に対する育児休業関係の助成金は増えているんですよ。
林社長 ほう、他にどんな助成金があるのですか?
社労士
sensei9
林社長の会社はまだ育児休業を取った従業員がいないのでしょう?それなら今、期間限定の助成金があるのでチャンスですよ。6ヶ月以上育児休業をした従業員が、復帰後6ヶ月以上働いたら、会社に100万円もらえるんですよ(中小企業子育て支援助成金
林社長 へえ、それはすごい!そんな助成金があるのですか。
社労士 それに田中さんは経理のベテランということですから、誰か代わりに雇う必要があるのではありませんか?
林社長 そうなのです。休業中、代わりの人が必要になります。
社労士
sensei5
育児休業を取得するとなれば引き継ぎも必要でしょうから、早めに田中さんと話し合いをし、準備された方がいいですね。3ヶ月以上育児休業を取った社員の代わりを雇う場合に、受けられる助成金もあるのですよ。同じ職務、時間で採用すること等の条件がありますが代わりの方が派遣でもOKです。(両立支援レベルアップ助成金(代替要員確保コース)
林社長 shachou3 そんな援助も受けられるのですか。助かりますね。ところで、復帰した後の助成金もあるのでしょうか?
社労士
sensei9
はい、無認可保育所に子供を預けて働く社員に対して費用補助すると3/4が戻ってくる助成金もありますよ(両立支援レベルアップ助成金(ベビーシッター費用等補助コース))。
それから、3歳以上小学校3年までの子を育てながら働く従業員のために短時間勤務制度を新しく導入した会社に支給される助成金もあるのですよ。(両立支援レベルアップ助成金(子育て期の短時間勤務支援コース)
林社長 少子化対策とはよく耳にしますが、企業に対してこういう施策があるとは知りませんでした。
社労士
sensei5
これらの助成金を受給するには「一般事業主行動計画」の策定・届出など詳細な要件があります。働きやすい会社を整えるにあたって、上手に利用されるといいと思いますよ。
林社長 shachou3 従業員が仕事と家庭を両立できて、会社にとっても支援することで大事な従業員を失わなくてすみ、補助が受けられるのであれば有り難いですね。田中さんともさっそく話し合ってみます!

投稿者 横浜市 社会保険労務士法人エール | 港北区・新横浜の社労士がマイナンバー対応&労務問題解決 :2008年2月25日

supported by ホームページリニューアルセンター