衆院で審議中の雇用保険法改正案を巡る修正協議で与野党は17日、施行日を政府案の4月1日から年度内の3月31日に前倒しすることで合意しました。(3月31日の施行日にしたのは、年度末に予測される大量の失業者を救うため)
雇用保険の適用範囲を現行の「1年以上の雇用見込み」から「6カ月以上」に短縮することなどが柱で、手薄だった非正規労働者向けの雇用の安全網を広げる狙いがあります。ただ今回の改正案でも、週20時間未満の雇用者や雇用期間が6カ月未満の雇用者など約728万人が安全網から漏れているのが実情です。
民主党は「31日以上」と一層の緩和を求めたが、与党との折り合いはつきませんでした。今後、職業訓練期間中に生活費を支援するなど、さらなる雇用の安全網づくりに焦点が移っていくと思われます。
また、野党は同改正案から、保険料率(労使折半)を現行の1.2%から0.8%に引き下げる案を撤回するよう求めていましたが、この点でも折り合えませんでした。雇用保険料は4月1日より引き下げられます。